浅草に生まれ、日本の職人精神に導かれて
KIWAME TOKYOは、東京の中で静かに伝統を守り続ける町・浅草で誕生しました。私たちが見出したのは、拠点としての浅草であり、哲学としての浅草です。伝統は流行ではなく、規律であり、誇りなのです。
目指すのは「手頃な日本製時計」ではありません。私たちが追求するのは誠実な時計づくり。無駄や不透明なコスト、見せかけのラグジュアリーを取り除き、本質的な価値を高めるものづくりです。
浅草が伝統を守りつつ現代を受け入れてきたように、私たちもまた精密なエンジニアリングを取り入れます。その結果、過剰なプレミアム価格や人工的な希少性に頼ることなく、透明で適正な価格を実現しました。
そして、現代性を取り入れながらも浅草には細部へのこだわりと本物志向が息づいています。古き良きものと新しい価値観、その絶妙なバランスこそが、私たちがこの町に工房を構えた理由であり、これからの日本のマイクロブランドの姿だと信じています。
グローバルな旅路、そして日本へ
渡辺雅己は30年以上前にキャリアをスタートし、海外のラグジュアリーウォッチを日本市場に広く紹介してきました。長年にわたり数多くの著名ブランドと関わり、その魅力を国内の幅広い層へ届けてきました。
近年は、世界的に評価されるマイクロブランドを正規代理店として日本に導入し、日本限定のコラボレーションも企画。国際的な時計文化と日本のコレクターをつなぐ役割を担ってきました。
その経験を通じて渡辺は、海外の独立系ブランドが地域文化や創業者の哲学を背景に、ヴィンテージの価値を現代的に再解釈していることに深く感銘を受けました。では、なぜ日本には同じようなマイクロブランドが少ないのか——その疑問が彼の胸に残ります。
この問いこそが、彼の原動力となりました。日本の洗練と職人精神を体現する、真に日本的なマイクロブランドを生み出すために。
浅草から、誠実な時計づくりを
私たちの目的は「手頃な日本製時計」をつくることではありません。追求するのは誠実な時計づくり。余分な要素や不透明なコスト、表面的なラグジュアリーを取り除き、意図と誇りを込めて時計を仕立てます。それは熱狂や見せかけの独占性に依らず、長く寄り添う存在であることを目指しています。
浅草に生まれたブランドとして、私たちは職人精神を大切にしつつ、価値を高める精密なエンジニアリングを積極的に取り入れます。伝統を守りながら現代を受け入れる浅草の姿そのものが、KIWAME TOKYOの在り方を映しています。
*KIWAME(極め)*とは、妥協なく物事を究め、磨き上げること。この哲学のもとで生まれる時計は、最小限でありながら空虚ではなく、正確でありながら冷たさのない存在です。光と影、比率と質感の調和を宿し、目を凝らすほどに奥行きを見せてくれます。
KIWAME TOKYOは、単なる時計ではありません。浅草で育まれ、世界の知見に磨かれ、日本の精神を静かに体現するもの。喧噪ではなく本質を求める人にこそ、ふさわしい時計です。